(出典:漫画最遊記)
「桃源郷に異変」から彼らも西域へ向かうべく走ってます。
1巻から3巻では「三蔵・沙悟浄」の悲しい幼児期のお話でした。
三蔵は友を殺し、沙悟浄は兄(独角兕・どくがくじ)との再会もできました。
4巻から6感は「八戒」の過去の悲しい過去の話から始まります。
なぞの「占い師」清一色(チンイーソー)は「罪」という麻雀パイをみせ、彼らに不信感をもたせます。
そして怪物(式神)をだし三蔵達に挑んできました。
(出典:漫画最遊記)
でもねらったのは「三蔵」ではなく「八戒」個人だったのです。
(出典:漫画最遊記)
紅孩児(こうがいじ)と斉天大聖(せいてんたいせい)との闘いもあり今回、彼ら一行は「死ぬか生きるか、心を壊されるか」の命ギリギリの闘いになります。
結構グロテスクな場面を4巻から6巻、峰倉先生流にかっこよく描いてます。
八戒と沙悟浄の「友情」秘話もあります。
今回はシリアス路線で西に向かって出発です!
では「最遊記」知ってる方も知らない方も、どうぞお付き合いよろしくお願いします。
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目次
漫画「最遊記」ネタバレ!感想とあらすじ(4巻~6巻)
三蔵一行、結成までの道のり
三蔵と悟空
悟空を開放して、近郊の寺に逗留(とうりゅう)することになります。
しかしそこでは、「金眼の異端児」として悟空は、他の僧達に嫌われ、恐れられます。
そんな悟空を「誰にも何にも言わせない」というぐらい三蔵は側に置きます。
3年前の事でした。
斜陽殿(しゃようでん)では、三蔵に「妖怪を1000人殺した人間を探せ」との命がおり、悟空と共に(悟能・ごのう)を探しにいくのでした。
八戒
三蔵に出会う前の話。八戒=悟能(ごのう)人間。
実の姉(花喃・かなん)との禁断の愛を、はぐくむ悟能(ごのう)。
悟能はそこの村で小学校の教師をしてました。その留守に、村人達が「花喃」を売ったのです。
「百眼魔王(ひゃくがんまおう)」一族の「女狩り」の妖怪集団が襲いにきて自分達を守る為に、花喃を妖怪に差し出したのです。
花喃を救うべく人間の悟能は「百眼魔王」のアジトに向かって妖怪達を殺しまくり、自分も瀕死の状態で「花喃」の元に向かいます。
血みどろになった悟能は花喃の捕らえられている牢に辿り着きました。
花喃から聞いた言葉は「ごめんなさい。私妖怪の子供を身ごもってる」悟能の前で自害してしまう花喃でした。
沙悟浄
兄に罪を負わせた自分自身の存在・血まみれに倒れる母の姿。
禁忌の子の証「紅い髪・赤い瞳」=血の色を背負い、自堕落な生活を送っていました。
どしゃぶりの雨の中、酒場からの帰り道、内臓飛び出した死体にちかい男(悟能)を助けます。
訳も聞かず、名前も聞かず沙悟浄と彼(悟能)の不思議な共同生活が始まります。
ある日悟能は、沙悟浄の元から去ると決心し沙悟浄に告げます
「あなたの髪の色が、僕の犯した罪への戒めだった」と。
沙悟浄は自分と同じ「切り捨てられない血の呪縛」同じ考え方をした悟能に親しみを感じます。
しかし悟能は「せめて花喃の遺体だけでも」と百眼魔王の城へと向かうのです。
花喃と一緒に死ねために。
そして・・太陽・金色の下に、集まった3人
悟能を追って三蔵・沙悟浄・悟空は「百眼魔王の城」へ向かいます。
悟能が瀕死の状態で目にしたものは「一面の砂漠」だったのです。
花喃を弔えず、自分は妖怪になり「生きる目的」すべてを失った悟能。
三蔵は
「赤は懺悔の色と言ったか。神は誰も救わん。自分を救えるのは自分だ。死んでも何も変わらん。でも生きていれば変わるものもある」
何もない砂漠の上で三蔵は
「一切の迷いを撃ち殺すような、曇りのない声」で誰の為でもなく経を読むのでした。
そして悟能を「斜陽殿」に連れていき「八戒」と名付けられた一人の妖怪とし三蔵の監視の元・沙悟浄・悟空と共に「今」を生きるのです。
「無一物」何者にも捕らわれず、あるがまま生きろ!!
清一色が八戒を狙う理由は?
八戒が「百眼魔王」の城で最後に殺した妖怪であり、悟能の腹を引き裂き妖怪に変化させた妖怪が「清一式」だったのです。
彼はその後、悟能にメチャメチャ殺されますが、死の直前に自分の身体に「式神」になる術をかけ、ゾンビになって悟能=八戒を苦しませる為だけに「生きて=存在」していたのです。
「八戒の仲間を全員殺し、苦しむすがたをみてみたい」これが目的でした。
沙悟浄・・からくり人形に心臓の隣に虫を植え付けられ体内の血を吸われ、苦しみます。
三蔵が心臓に1発ぶちこみ、それを気功で八戒がふさぎ一命をとりとめました。
悟空・・沙悟浄の為、水を汲みにいき、行方不明。
三蔵と八戒だけ難を逃れました。
「俺の行く手を阻む者、全てを殺し続ける。誰の敵だろうが、同じ事だ」三蔵は八戒にそう言うのでした。
清一色は容赦はなく「三蔵・八戒」を狙ってきます。
傷もいえぬまま沙悟浄も共に悟空を探しにいきます。
「最後にあいつが狙うのは俺の命だ」三蔵と八戒は作戦をたてます。
「二手に分かれよう」三蔵と八戒・傷ついた沙悟浄と足を痛めた悟空。
八戒は、清一色に術をかけられ三蔵を絞め殺します。
沙悟浄は悟空を、背負いながら八戒と三蔵の元に向かいますが、目にしたものは三蔵の横たわる姿でした。
これは八戒と三蔵の「芝居」でした。八戒は、清一式の心臓を貫き完全に殺しました。
闘い終わり・・
「花喃、ごめん。もう少し自分の為に生きて見たいんだ」
と八戒は生命線の短い自分の手のひらを見つめそう決心します。
それを見ていた悟空は「八戒、生命線短いんだ。じゃ~さ。これでどう?」マジックで八戒の手のひらの生命線をぐーーいっと伸ばしました。
八戒は「仲間」の温かさに触れるのでした。
「利己主義・自己中。何が悪いってんだ。笑って死ぬ為に生きてんだろ「使命」「運命」「輪廻転生」?
ーそんなの関係ねぇよ!!」~4巻引用文章~
どっちが勝つのか!紅孩児と斉天大聖の対決。
「強くありなさい。玄奘三蔵法師」光明の言葉こそ唯一の支えだった。
ある村に立ち寄った彼ら。
そこで「三蔵なる僧が砂漠の妖怪に殺された」と聞き捜査開始。
一面の砂漠に飲み込まれる4人。
気が付くと3人はサソリの群れに囲まれた牢の中にいました。
三蔵は身体がサソリの毒でしびれて一人ベッドの上です。
経文もとられ、「前に三蔵を食った。あんたで二人目。不老不死の身体だ」とサソリ妖怪。
三蔵はブチきれサソリ妖怪に、何発も弾を打ち続けます。
そこへ牢からでた3人が駈けつけ、経文を取り戻そうとした三蔵の背後から致死量の毒針を刺して死ぬサソリ妖怪。
「三蔵が死んでしまう」出口をなんとか探す3人。そこへ部屋に大量の砂が降り注ぐ。
八戒は気功で埋まってしまうのを防ぎますが、八戒も限界です。
紅い風が一陣吹き、4人はギリギリの所で助かります。
偶然にも紅孩児が助けたのです。
決着の時!
俺が負けたら助けてやる。お前が負けたら経文は頂く。
三蔵は危篤状態、八戒は疲労状態。紅孩児の取引に三蔵を抱えた悟空は?!
「失いたくない!!なんでだろう。よく覚えてるこの想い・・知っていた。今よりもっともっと昔から」ひたいの金鈷(きんこ)を外します。
「八戒。頼むな」と。
「守るべき者」の為に、自ら斉天大聖(せいてんたいせい)になります。
楽しんでいやがる!!闘いなんてもんじゃねェ・・
紅孩児の腹を引き裂き、その血をしゃぶる。
紅孩児の妖術も吹き飛ばす破壊力。
沙悟浄と兄・独角兕(どくがくじ)との闘いなんて、ままごとの様です。
紅孩児を庇って入った独角兕もひとひねりです。深手を負う紅孩児と独角兕。
悟空に戻そうと沙悟浄は肋骨をへし折られ、疲労状態の八戒も手におえません。
銃声が一発。空に鳴り響きました。「殺してみろよ!この俺を」瀕死状態の三蔵でした。
「魔天経文」を使い、金鈷をはめ直し倒れ込む三蔵と悟空でした。
牛魔王蘇生実験!第二段階へ。
謎の科学者ニージェンイー。
大量出血瀕死の重傷の紅孩児を背負って、城に帰ってきた独角兕。
八百鼡(やおね)を探すが姿がない。
そこへ謎の科学者「ニージェンイー」が現れ紅孩児を搬送しつつ「大事なものはそばに置いておかないといけない」と独角兕に謎の言葉を残します。
実は妖怪達の暴走も、全て玉面公主(ぎょくめんこうしゅ)の仕組んだ事でした。
玉面公主は紅孩児に「玄奘以外の経文を持ってこい」といわゆる「玄奘一行から手を引け」と告げるのでした。
「開天経文」だけではいっこうに蘇生実験は進まない。
5つ全てが揃った時に蘇生が叶う」とニージェンイーは玉面公主に告げるのです。
しかし紅孩児は「やつらは俺が必ず殺す」と独角兕に言います。
そして八百鼡と李凛を城に残し、経文を探しに行くのですがその途中バッタリ、砂漠の中で三蔵達に出会い闘いに発展します。
紅孩児が悟空と闘っている間、八百鼡は李厘(りりん)と離されニージェンイーに幽閉されます。
牛魔王蘇生実験の為、李凛は「実験題材」の一部にされ八百鼡を幽閉したのでした。
玉面公主は実の子を犠牲にそして紅孩児の治療と言いつつ、紅孩児も改造されてしまいます。
謎の子供「金閣」登場!
「沙悟浄、あなたが願った事でしょ?」
白竜(はくりゅう)の具合が悪くなり、三蔵達はしばらく町に泊まる事になりました。
沙悟浄はみんなから、買い物を頼まれる事になります。いやいや買い出しにでた沙悟浄。
帰り道で大人に絡まれている子供をみかけ、その子を助けてあげます。
その子は色々と沙悟浄に質問します。
「子供ってなんでこう~色々聞くんだ」と思いながら、自分が買い出しにいかされた事も話ます。
「その人達の事、嫌い?」と聞かれる沙悟浄。で、みんなの待つ宿屋に戻ると、みんな倒れています。
「おい?!どういう事だよ!これ」たじろぐ沙悟浄。
そこに例の子供が「お兄ちゃんが望んだことでしょう?」とうれしそうに立っていました・・この子供とはいったい?
と・・改造されてしまった紅孩児。
着々と進む「牛魔王蘇生実験」謎の科学者「ニイジェンイー」宿屋で何があったのか倒れる三蔵・悟空・八戒。謎の子供の正体は?
次回7巻~最終巻9巻へと続きます。
意外と登場する「観世音菩薩」と哪吒 ~と思った感想~
この「最遊記」全9巻では、「リロード」「BLAST」より多く観世音菩薩様と哪吒が登場します。
悟空自身の心のどこかに、500年前のなつかしくもかなしい記憶があり「金蝉(こんぜん)天蓬(てんぽう)倦簾(けんれん)哪吒がいる」というコンセプトが今放映されている「BLAST」につながっている所が「さすが峰倉先生」ですね。
ギャグ路線も結構「最遊記」の中でも1番色濃くでています。
玄奘の想い出の中にでてくる「光明三蔵様」三蔵になる為に修行をしていた、これが「最遊記・異聞」です。
まだ1巻しか出版されていませんが、マジ面白いです。
この9巻の「最遊記」はエニックスから出版されてますが、「リロード」「BLAST」は一迅社からになってます。
エニックスで「お家騒動」があり当時エニックスでの連載中の作品など、連載をきられてしまったりと色々ありました。
峰倉先生も色々と苦難を乗り越え連載20周年となり喜ばしい限りです。
当時は自分がデビューした出版元から離れるという事は結構困難でした。
契約をさせられ他の出版社に移籍させないようにできているんです。
今は当時ほどキツクないようですが。
出版元によりけりでしょう。
一度でてしまうと出版元からのおったしでどこの出版社も使ってくれない様です。
峰倉先生は、それとはまた違うケースなので「最遊記」も連載20周年をむかえて読者を楽しませてくれています。
ありがたい事ですね。
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